洗車をしない車はどうなる?白く艶ボケする2つの原因と対策3選

洗車をしない車はどうなる?白く艶ボケする2つの原因と対策3選

洗車をしばらくしていない車を見ると、艶が全体的に失われて、真っ白くぼやけたような状態になっていることがあります。

「しばらく洗っていないから汚れているだけ」と思われがちですが、実際に起きているのは汚れの付着だけではありません。塗装そのものが確実に劣化していきます。

この記事では、洗車をしないと車に何が起きるのか、その仕組みと、忙しくても洗車を続けるための現実的な方法をまとめます。

洗車をやめた車は、白く艶ボケしていく

洗車を全くしないと、車の艶は全体的に失われていきます。その原因は、大きく分けて2つあります。

  • 水垢汚れの蓄積
  • 紫外線による塗装表面の劣化

この2つは別々に起きているようでいて、実は互いに影響し合っています。順番に見ていきます。

原因① 水垢が「点」ではなく「面」で積もる

撥水状態から親水状態へ

洗車をしていた頃は、水を弾いている状態だったと思います。それが洗車をやめると、だんだん弾かなくなっていきます。

雨に濡れて汚れる、夜露と汚れが乾く。これを繰り返すうちに撥水力が落ち、最終的には「親水状態」と呼ばれる、全く水を弾かない状態になります。

「親水なら水垢がつかない」は誤解

よくある誤解

親水状態なら水垢や水染みがつかない、と思われがちですが、これは誤解です。実際に起きているのは、水染みの形が「水滴の形」から「水面の形」に変わっているだけ。水染みが消えたわけではありません。

親水でも、水がさーっと引いてくれるなら問題ありません。ただ、水垢が多い車がつくる親水は、水が面のまま広がって、そのまま乾いてしまいます。

これが実は、水滴のまま乾くよりも厄介です。

面で蓄積すると、地層のように積もる

撥水している状態なら、水垢は「点」でつきます。ところが親水になると「面」で蓄積していくため、通常の汚れよりもかなり分厚く、地層のように水垢が積もり、くすみとして表面化してしまいます。

さらに、汚れた親水面は汚れが流れ落ちないため、汚れが落ちづらく、目立ちやすい状態にもなってしまいます。

原因② 紫外線による塗装の劣化

洗車を定期的にしないと、紫外線で傷んだ塗装表面を取り除くことができないため、表面のくすみが目立つようになります。

ここで重要なのは、紫外線による劣化は洗車をしていても防ぐことはできない、という点です。

防げないからこそ、傷んでしまった部分を定期的にクリーニングして取り除く。この考え方が必要になります。

新鮮な塗装面を出し続ける

常に新鮮な塗装面を出すことで、塗装本来の防汚性と艶を引き出す。そうすることで、劣化しづらい状態をつくり、維持していく。私がリアクリーンを使っているのは、この目的のためです。

逆に、何もせず放置された塗装面は、劣化が通常よりも早く進んでしまう傾向があります。

水垢が多く蓄積している車両ほど塗装面がひどく劣化しているケースが多く、水垢がたくさんついていることで紫外線の影響を受けやすくなっているのではないかと考えています。原因①と原因②は、切り離せない関係にあるということです。

汚れは、こちらの事情を選んでくれない

先日お預かりした車両は、オーナー様が体調を崩され、洗車をしたくてもできない状況が1年ほど続いたそうです。

汚れは残酷です。オーナー様の事情など関係なく、車の状態を悪くしていきます。洗車ができない期間があれば、その分だけ平等に劣化が進みます。

だからこそ、「完璧にできないなら、せめて何をするか」を決めておくことが大切だと考えています。

こまめに洗車するための対策3選

病気などの理由で洗車ができないのは、どうしようもない部分があります。ただ、それ以外にも洗車ができなくなる原因はあります。

私は、普段から念入りに洗車ができない原因は「完璧主義」にあると考えています。

雨が降った後に、手洗いでしっかり。ホイールから細部まで、水垢落としからワックス掛けまで完璧にやろう。この「完璧にやろう」という考えが、かえって洗車の間隔を伸ばしてしまいます。

そこで、完璧を目指さずに続けるための方法を3つ紹介します。

対策① ホイールは洗わず、ボディだけ簡単に

洗車で一番時間がかかるのは、実はホイールです。ボディだけ洗って、ブロワーで水を飛ばすだけでも、かなり時短の洗車ができます。

洗車の目的が「キレイにすること」なら、ホイールもしっかり洗って拭き上げまで行うのが理想です。

ですが、洗車の目的を「予防」「悪化させないために汚れを一旦リセットすること」と考えれば、ホイールは洗わずボディだけ簡単に洗うだけでも十分な効果があります。

時間がないときは、ボディだけシャンプーで洗い、拭き上げが面倒ならブロワーで水気を飛ばすだけでも構いません。これなら30分以内に手洗い洗車が完了します。

対策② 機械式洗車も選択肢に入れる

洗車ができなくなる原因のひとつに、手洗い洗車にこだわりすぎる、というものがあります。

これは特に、新車を納車された方によくあるパターンです。納車直後は毎週のように手洗いを頑張っていたオーナー様も、半年ほど経つと難しくなり、月に1回もできなくなる。そして1年後には水垢が多数ついて落ちなくなってしまった。そんな例を数多く見てきました。

そもそも洗車は、体を動かす運動のようなものです。意気込みだけで継続するのは、非常に難しいのが現実です。

面倒なときや忙しいときは、機械式洗車の利用も検討してみてください。

洗車傷を抑える一番簡単なコツ

機械式洗車は傷がつくからと敬遠されがちですが、実は使い方次第で洗車傷を最小限に抑えることができます。

ブラシの種類、洗車メニューなど気をつける点はいろいろありますが、一番簡単なコツは、キレイな拭き上げタオルを自分で持ち込むことです。

機械式洗車でつく傷のほとんどは、備え付けのタオルで拭き上げることでついてしまうものだからです。

私の店はもともとガソリンスタンドを運営していて、機械式洗車機も設置しています。利用者向けに置いてあるタオルは柔らかいものを選んでいますが、1日に何十回も使われ、洗濯を繰り返すことで、どうしても固くゴワゴワしたタオルになってしまいます。

愛車に傷をつけたくない方は、柔らかいタオルを車に積んでおいてください。機械式洗車の後は備え付けのものではなく、持ち込んだタオルを濡らして固く絞り、優しく拭き上げる。それだけで洗車傷を軽減できます。

選ぶメニュー

ボディに優しい機械式洗車の選び方

  • 一番安い水洗い、またはシャンプー洗車を選ぶ
  • オプションをつけるなら高圧ジェットのみ
  • 泡ワックスやコーティング系のメニューは、できれば控える

対策③ 雨が降る「前」に洗う

3つ目は、雨が降る前の期間に洗う、です。

こまめに洗車したくても、なかなかできないというのが実際のところだと思います。それなら、洗車をする日を「汚れがつきづらいタイミング」に合わせることで、汚れの固着を遅らせよう、という狙いです。

雨の前の日に洗うってどういうこと、と驚かれるかもしれません。普通は、雨が降った後に洗うのが一般的です。

理想を言えば、雨が降った直後、乾く前に洗うのがベストです。ただ、実際にそのタイミングで洗車できる人はほとんどいません。

なぜ雨の前が良いのか

理由は、水染みや汚れが固着するプロセスにあります。

車が汚れた状態で雨などに濡れ、そのまま乾くと、強烈な水垢がついてしまいます。だからこそ、濡れる前に一旦汚れを取り除き、キレイな状態で雨を受けることで、ダメージを抑えられます。

実際、雨水そのものは不純物がほとんど含まれていない水です。それが車体に当たって乾いたとしても、強烈な水染みになることはほとんどありません。

一方で、雨水がキレイな水だとしても、車の上に砂粒などの汚れが残っていると、雨水と汚れが混ざって乾き、染みのようなダメージになってしまいます。

雨の前日でも構いませんし、雨が降る前の期間に一度でもいいので洗車していただく。それだけで、ボディがダメージを受けるリスクをかなり減らすことができます。

それでも洗車ができなかったときは

3つの方法を紹介しましたが、それでもなかなかこまめに洗車できない、という方もいらっしゃると思います。

そんなときは、また洗車ができるようになったタイミングで、頑固についてしまった水垢汚れをスケール除去剤で落とし、その後にリアクリーンをしっかりかけてみてください。

100%元通りとまではいきませんが、「またキレイになったな」と感じていただけるところまでは復活させることができます。

まとめ

洗車をしない期間が続くと、水垢が面で蓄積し、紫外線による劣化も取り除けないまま進んでいきます。この2つが重なることで、車は白く艶ボケした状態になります。

大切なのは、完璧な洗車を目指して間隔が空いてしまうより、簡単でもいいので汚れを一旦リセットする回数を増やすことです。

今日からできる3つのこと

  • ホイールは洗わず、ボディだけ簡単に
  • 忙しいときは機械式洗車も選択肢に入れる
  • 雨が降る前の期間に一度洗っておく

普段はこまめな洗車を意識しつつ、それができないときは、溜まった汚れを汚れに合ったケミカルでしっかりリセットする。この繰り返しが、長い目で見て車の状態を守ってくれます。

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