黒筋汚れの正体は水垢じゃない|塗装に優しい落とし方3ステップ

黒筋汚れの正体は水垢じゃない|塗装に優しい落とし方3ステップ

こんにちは。WaxWashの川上です。

白い車には黒く、黒い車には白く見える——ミラーの下、ドアの下、テールライトのあたりから垂れた筋状の汚れ。

「あれって水垢ですか?」とよくご質問をいただきます。

気づいたらいつの間にか消えていることもあるし、存在は知りつつもあまり疑問を持たれていない方も多いかもしれません。でも実はあの汚れ、水垢ではありません。そして落とし方を間違えると、塗装を傷めるリスクがかなり高い汚れでもあります。

今回は、黒筋汚れの正体と、塗装に優しい正しい落とし方をお伝えします。

黒筋汚れの正体は「車自身の油」

ネットやChatGPTで調べると「排気ガスが雨と混ざって固まったもの」と出てくることが多いんですが、僕の経験上、主な原因はそこではありません。

原因は大きく2つあります。

1つ目は、車の内部に使われているグリースなどの人工的な油分が、雨水で流れ出てくるパターン。

2つ目は、ゴム製品の劣化です。ゴムの原料は石油なので、劣化した表面成分が雨水で垂れてきます。

つまり、空気中の汚れが原因というよりも、車自体が持っている油分が水によって流れ出てくる汚れなんです。

出てこなくすることは構造上不可能なので、ついたらこまめに落とすしかありません。

やってはいけない落とし方

黒筋汚れの落とし方には、やりがちだけど避けていただきたい方法が2つあります。

① アルカリ性クリーナーで落とす

ホームセンターや量販店で売られている水垢クリーナー系の製品。「頑固な汚れもよく落ちる」「全ての塗装に使える」と書いてあるものも多いんですが、僕はこれを黒筋汚れに使うのはおすすめしません

白い車や欧州車では問題を感じにくいこともありますが、黒い車に弱アルカリ性クリーナーを繰り返し使うと、塗装自体が傷むリスクが非常に高いです。これは使い方の問題ではなく、成分の性質上の問題です。

弊社のリアクリーンも弱アルカリ性ですが、pH10.5とかなり抑えた設計にしています。それでも毎回毎回塗装面に広く使い続ければダメージリスクはゼロではありません。ましてpHがもっと高い市販のクリーナーを黒筋汚れのたびに使うのは、塗装のためにやめていただきたいです。

② シャンプー洗車中にスポンジで強くこする

洗車中に筋汚れが目に入ると、つい「あと1回こすれば落ちるんじゃないか」とスポンジで強くこすりたくなりますよね。気持ちはすごく分かります。僕もそうやって落としていた時期があります。

でもこれ、やめた方がいいです。

特に最近だと黄砂が降っていたりします。黄砂の粒子が乗ったまま何度も強くこすり続けると、傷だらけになるリスクがあります。

シャンプー洗車の役割は、表面に乗っている砂などの付着物を優しく洗い流すこと。落ちない汚れはシャンプーの段階では無視して、後の工程で個別に対処しましょう。

塗装に優しい落とし方【3ステップ】

洗車して水気を拭き上げてから始めてください。

大事なのは「優しい方法から順番に試す」こと。いきなり強いケミカルを使う必要はありません。

STEP 1:濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで軽く拭く

まずはこれだけ試してください。

マイクロファイバークロスを濡らして、固く絞って、筋汚れの部分を軽く拭く。ほとんどの場合、これだけで落ちます。

コーティングしている車にも、ワックスを塗っている車にも安全です。何かのケミカルを使う前に、まずこの方法を試してほしい。これが1番のポイントです。

STEP 2:研磨剤の入っていないクリーナーで落とす

STEP 1で落ちなかった場合、次に試していただきたいのが研磨剤の入っていないクリーナーです。弊社製品で言うとリアクリーンゼロがこれにあたります。

黒筋汚れは油が主体の汚れです。油を油で浮かせて落とすのが、塗装に最も優しい方法になります。

落ちづらい場合は、クリーナーを塗布してしばらく置いてから、濡らして固く絞ったタオルで拭き上げてください。油分の力でほとんど落ちるはずです。

95%以上のケースは、ここまでで解決します。

STEP 3:研磨剤入りクリーナーで優しく落とす

STEP 2でも落ちない場合、それは塗装の中に入り込んでしまっているダメージに近い汚れです。

ここで初めて、研磨剤入りのクリーナー(弊社製品で言うとリアクリーン)の出番です。優しく落としてください。

これでも落ちなければ塗装を削る(研磨する)しかありませんが、そこまでいくケースは稀です。

コーティング施工車の方へ

ディーラーやコーティング店から渡されるメンテナンスクリーナーには、研磨剤が入っているものが多いです。あれは水垢と油汚れの両方を対象にしているので、黒筋汚れ「だけ」落としたい場面では過剰なんです。

メンテナンスクリーナーを使ってしまうと、汚れと一緒にコーティング自体も落ちてしまうリスクがあります。

コーティングを剥がしたくなければ、STEP 1(濡らして固く絞ったクロスで拭く)とSTEP 2(研磨剤なしのクリーナー)の順番で対処すれば十分です。

まとめ

黒筋汚れの正体は、車が持っている油分が雨で流れ出たもの。防ぐことは不可能なので、ついたらこまめに落とすのが唯一の対策です。

落とし方の順番をもう一度整理すると——

STEP 1:濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで拭く(ほとんどこれで落ちる)
STEP 2:研磨剤なしのクリーナーで落とす(95%以上ここまでで解決)
STEP 3:研磨剤入りクリーナーで優しく落とす(それでもダメなら)

大事なのは、いきなり強いクリーナーやスポンジでこすらないこと。

「優しい方法から順番に試す」。これが塗装を長く綺麗に保つための基本的な考え方です。

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